魔神と囲碁打ち




 時は室町。
 南北に袂を分かった朝廷に起因する戦乱の火種があちらこちらでくすぶってはいるものの、比較的きらびやかな時代である。
 京を拠点とする足利将軍家が権勢を誇り、武士の力が増していた。逆に、権勢を失った公家たちは諸国をめぐり、武家に乞われては活け花や茶の湯、さまざまな文化の教授をしながら食いつないでいた。
 そんな時代のお話である。




 浅野も、かつては都で権勢並びなき天上人の列に名を連ねた名門だった。しかし、変遷流転は世の常である。今や、先の時代には東夷(あずまえびす)よと蔑んだ者たちの土地で、囲碁の師範をして食いつないでいた。
 さいわいなことに、ここ阿賀国(あがのくに)の領主は彼を気に入り、城下に彼のための家屋敷を整えて、彼を迎え入れてくれたのだ。
 阿賀国に腰を落ち着けて四年の歳月が流れた。
 浅野は妻を娶り、子を生した。
 生まれたのは男の子であったが、ここにある問題があった。
 阿賀国の代替わりしたばかりの領主、越智惟鷹(おちのこれたか)には男色の趣味があったのだ。城内のめぼしい美男や美童で、領主の手がつかなかったという者はいない。嘘か真かわからなかったが、そういう噂が、囁かれていた。
 落ちぶれたとはいえ公家の誇りを持つ浅野にとって、男色というのは、理解しがたいことだった。恋を囁く相手は、やはり、やわらかであまやかな女人のほうが好いに決まっている。それに、昔からの公家の習慣には、母方の実家の権勢が強ければ強いほど、母方の家で育つ子供に出世の見込みがうまれてくる――というものがある。だから、生まれたばかりの自分の息子が美形に育つかどうかもわからなかったが、なにはともあれ、領主の趣味に巻き込ませたくはないと考えたのだ。
 そうして、浅野は、産婆を半ばは脅し金を握らせ、妻が産んだのは女児だったのだということにしたのである。
 赤子は、自分の運命が父によって歪まされたことも知らず、産床(うぶどこ)で健やかな寝息をたてていた。




 浅野の子は郁也と名づけられていたが、それを知るのは、母親は産褥の床ではかなくなったため、父親だけだった。当の本人すら自分を郁と思っていた。なにより女の子の格好をさせられ、自分を女だと信じて疑わなかったのだ。
 それでも、育つにしたがって、自分が他の女の子とは違っているということが薄々わかってくる。
 親に逆らわないように、素直にしとやかにとしつけられていたものの、疑問を疑問のままにおいておくのも気持ちが悪い。
 しかし、泊りがけで城に出かけることの多い父親に訊ねられるはずもない。
 郁は落ち着かない日々を過ごしていた。
 郁、十五才の夏だった。

 朝、五日ぶりに城から帰ってきた父親の顔色は青褪めていた。
「父上さま、床(とこ)の準備をいたしましょうか」
 玄関まで迎えに出た郁が気を利かせて訊ねるのに、
「いや、いい」
「では、朝餉など………」
「構うな。しばらく、誰も、部屋へ近づかぬよう」
 そう言うと、どこか不確かな足どりで、父親は家の奥、彼の私室へと向かったのだ。
 いつもはすらりと姿のよい父の背中が、かすかに丸くなっているように見えるのは気のせいだろうか。
 小首を傾げて父の背を見送る郁だった。
 庭に出て、郁は空を眺めた。
 空は茜色に染まっている。
 緑色や朱色の酸漿(ほおずき)の実がたわわにみのっている鉢に水をかけていた郁は、呼ばれたような気がして振り返った。
 いつの間にか、縁側に父親が出ていた。
 手招かれ、柄杓を仕舞い、父のもとに向かう。
「郁………」
 隣に腰をかけるようにとの指示に従った郁に、苦虫を噛み潰したような表情のまま、父が重々しく口を開いた。
 かすかに小首を傾げて父を見やると、
「いくつになった?」
「十五になりました」
 答えに、父の深い溜め息がこぼれた。
「どうなさいました」
「婿を迎えろとの、殿の命だ」
「は?」
 きょとんとして父親を見返す郁の表情は、涼やかな中にも言葉の意味を捉えそこなった者のあどけなさをたたえている。
 父の眉間に皺が刻まれる。
 郁は、美形に育った。
 性別を偽らず育てていれば、いずれは殿の目についたことだろう。だから、その点では、自分を褒めてやることが出来る――と、苦い思いのままで自画自賛をする。しかし、居心地のよさに時を忘れていたとはいえ、十九年もの間この地にいつづけたのは、あきらかに自分の怠慢だった。
 しとやかな立居振舞。郁の美貌は、近隣の町や村にも響いているという。
 ……知らなかったのは、当の本人と自分ばかり。
 昨夜遅く、囲碁の指南の最中に、突然殿に、
『婿をきめないのは、よほどの玉の輿を狙っておるのか?』
 などと、冗談半分に訊ねられたのだ。しかも、
『私でよければ、妻に迎えても構わぬぞ』
 ほかならぬそちの娘であることだし――と、続けられ、彼は青くなった。
 冗談で殿が口にしたことが、本当になってしまっては困る。平安のむかしの『とりかえばや物語』ではないのだ。
 実際に男を女と偽っていたと知られれば、殿の性癖を疎んでのことかと、酷い仕打ちを受けるだろう。
 何故、殿が代替わりをしたのを契機にこの土地を離れなかったのだろう。
 分かっている。
 待遇もよく、離れがたかったのだ。
 もう一度、あの、寄る辺のない流浪の日々を過ごすことを考えれば、腰が一層のこと重くなったのだ。
 知られてはならない秘密を抱えた身で、それは、あってはならないことだったというのに。
 カサリと音をたてて、彼は袂から一枚の紙を取り出した。
「読めるか?」
「はい」
 流麗な字体をたどる郁の黒い瞳が、次第に驚愕に見開かれていった。
「父上さま」
 あえぐように、郁はそれだけしか口にすることができず、父をまじまじと凝視した。
「わしと碁で対決し、勝ったものをおまえの婿とする」
「そんな、乱暴なこと………」
「これしかないのだ。これは、わしの決定だ」
 婿になったものを、共犯にする。そうすることで、領主の目をごまかそうと、決断を下したのだ。
 よくよく考えずとも、身勝手きわまりない。
 婿をとってはじめて自分が男だったと知る郁のことを、少しも考えていない。
 少し思考を切り替えれば、そうまで身勝手な結論を下さずにすんだかもしれない。
 しかし、彼には、その方法しか思いつけなかった。
 この時代、家長の命令は、絶対だった。女は、たとえそれが理に適わないことであれ、男に従うことしか許されてはいない。
 そうして、浅野は家の門に、張り紙をしたのである。

 ―――私と囲碁勝負をし勝ったものを娘の婿とする。

 それから八日ばかり、浅野の家の前には、引きもきらぬ男たちの長蛇の列が出来たのである。





 郁は、溜め息をついた。
 突然の婿取りの話から、見知らぬ男達が父を尋ねてやって来るようになった。
 彼らは一様に、出迎える郁をあからさまな興味の目で見た。
 中には、手を握るものさえいたのだ。
 酸漿の朱色を眺めながら、郁は、もう一度溜め息をついた。





 阿賀国を上見山(じょうけんざん)という山が見下ろしている。
 はるかに、魔物が住むと伝えられ、禁足の地として有名だった。
 事実、そこには、魔神が暮らしていた。
 昇紘という名の魔神である。
 もっとも、昇紘が魔神と呼ばれたのは、遠い昔のこと。彼が、まだまだやんちゃ盛りの、若い魔神であった頃のことである。
 今では、たった独りで、時折り訊ねてくる仲間たちと碁を打ったりして、日々を送っていた。
 そんなある日、仲間の一人が里の噂を携えて遊びにきた。
 彼の足元、阿賀国で何が起きているのか、仲間は面白おかしく話して聞かせた。
「どんな女か見てきたけどな。これがまた、いい女だったんだ」
 仲間が語って聞かせたのは、郁のことだった。
「ほほぅ。そんなにいい女に婿が決まらないというには、何か理由があるのだろう」
 石を並べながら、昇紘が訊ねると、
「だからな、その子の父親ってーのが領主の囲碁指南役でさ、自分に囲碁で勝てるやつしか婿として認めないと言ってるわけだ」
「………後継ぎのいない家の苦肉の策か」
「おそらくな」
「しかし、候補はことごとく負けたのだろう。憐れなのは、娘だな」
「そうさ。そろそろ父親が張り紙をしてから一月が経つ。今では、父親の高望みのせいでいかず後家になるって、くちさがない奴らの格好の噂のタネだね」
 パチンと小気味のよい音を響かせて、石が攻める。
「それは………」
 パチンと、石が盤上に置かれる。
「わっ、待った!」
「待ったなしだ」
「くっそー。まあった、昇紘の勝ちかよ。くさるぜ」
 音をたてて石を片づけながら、
「ま、なんだな。とりあえず、この辺のヤツであの子の父親に勝てんのは、昇紘くらいなもんだ」
と、仲間がつぶやいた。
 それが、昇紘の興味を惹くことになったのだ。
 仲間が帰っていってから、昇紘はふと思い出した。
 太陽が昇り始めていた。
「城下町は、この方角だったな」
 洞窟の外に出た昇紘が、絶壁の上から町を眺める。魔神である昇紘にとって、裸眼で町をつぶさに観察することなど造作もない。
「お………ああ、この張り紙か」
 古くなるたびに何度も書き直しては貼っているのだろう。そろそろ換え時に見える、陽射しに焼けて黄ばんだ半紙に、墨跡が色褪せている。
「娘は……」
 遠慮もなく家の中を覗き込み、昇紘は、
「!!」
 ことばをなくした。
 青い木綿の着物を着て、長い髪を後ろに梳き流して束ねただけの飾り気のない少女が、庭木に水をやっている。
 すらりと丈の高い、痩せぎすの少女だった。
「…………ふむ」
 ひとり肯い、昇紘は、そのまま山を降りたのである。





 昨日もまた聞きそびれてしまった………。
 縁側に腰を下ろし、郁は空を見上げていた。
 今日は休みらしく、父はまだ眠っている。
 父に問いかけるのは、勇気がいる。
 父という存在が怖いのではなく、問いただす内容が不安なのだった。
 そんな馬鹿なと思う自分と、もしかしてと思う自分がいる。
(父上さま、郁は本当におなごなのですか?)
 もとより家にこもっているほうが好きな質だった。わざわざ家から出ることもない。父が出かけた後に、こっそりと独りで碁石を並べたりすることで、充分に時間を潰せた。
 それに、買い物に行くのはいつもばあやかねえやで、自分が外出する必要もない。だから、あまり自分とひととを比べることもなかったのだが。
 溜め息をついて、胸元を眺める。
(ぺちゃんこだもの……)
 少しも丸みのない、なだらかな胸。
 おなごの胸というのはふくよかなものという知識くらいは、いくらうとい郁でも持っている。
 かといって、どうすれば胸がふくらむのか……などと、聞くのははしたないことだろう。
 またひとつ、郁の形のいいくちびるから、溜め息がこぼれた。
 その時、ジャリという音を耳が捉えた。
 それは、庭の竹垣のほうから聞こえてきた。
 顔を上げた郁は、そこに、ひとりの男を見出した。
 父よりは、若いだろうか。
「どなた?」
 竹垣の外から庭を覗き込んでいた男が、郁の誰何(すいか)に、
「昇紘と言う。表の張り紙を見て来た」
 少しも表情を変えずに、自分を凝視してくる男から、視線を逸らせることができず、郁は、昇紘の、ことばに黙ったまま目を見開いた。
「入ってもいいか」
 黒い双眸が、底知れぬ光を宿していた。
「……あ、と………どうぞ」
 頬が熱い。
 慌てた郁が扉を開けようと近づくより速く、昇紘は庭に入ってきた。
「少し、待っていてくださいね。父を呼んで来ますから」
 そうして、郁は、家の奥へと向かったのだ。
(……………)
 家の奥へと消えていった郁を見送りながら、内心で独り語ちる。
 近くから見ても、好みだと、昇紘は、無言のまま考える。ともすれば暗いものになりがちの美貌が、性格のよさを反映してだろう、やわらかく愛らしい。日焼けしにくい質なのだろう、白い肌はすべすべとなめらかそうで、思わず触れたくなるのを堪えるのに苦労した。そうしてくちびるの酸漿めいた赤い色が、飾り気のない立ち姿の中で、唯一の装飾ででもあるかのように鮮やかだった。
 半分は物見遊山のつもりだったのだが、少女の頬に赤味がさしたのを見て、そんな遊び半分な思いはたちまちにして掻き消えてしまっていた。
 それは、一目惚れと呼んでもよい感情だったろう。
(他人にくれてやるのも、いかず後家にするのも、勿体なさ過ぎる)
 自分のものにしようと、昇紘は決意も新たに家の奥を睨み据えた。





(ドキドキする……)
 自分の部屋で独り、ぼんやりと、中天近くまで昇った太陽に照らされた、暑い庭を眺めていた。
 心臓が何時もよりも早い速度で動いている。
 黒い双眸が、自分に向けられていた。あの、絡みつくような視線の強さに、きちんと言葉を返すことも出来なかった。
 こんなに胸が苦しくなるのは、はじめてのことだった。
 どんなに立派そうな人にも、きれいな人や堂々とした人にも、これまで一度も感じたことのない、胸の高鳴りだった。
(もしかして)
 自分の今のありさまの正体が何なのか、ふと思い当たって、郁の頬が見る見る朱色に染まってゆく。
(うそ)
と、思いたかった。
 無表情な、厳しい顔が、頭を過ぎる。
(でも………)
 あの男が自分の夫になるのは、決して不快なことではない。
 あの男と一生を共に過ごしてゆくのなら、どんな苦労が降りかかってきたとしても、自分は平気だろう。
 そんなことを考えてしまう自分に気がつき、郁は、愕然とした。
(……………ああ、好きになってしまったんだ)
 昇紘と名乗った男を、好きになってしまった。一目惚れなどということが、本当に起きることだなどと、少しも信じてはいなかったのに。
 父に対するかすかな罪悪感を覚えながら、それでも、郁は昇紘の勝利を祈るのだった。





 浅野は、対局を申し込んできた男を見返した。
 何気ないようにぽんぽんと小気味よい速度で切り返されてきた石は、既に彼の退路を断ってしまっている。
 ここまで完膚なきまでにやられたのは、いったい何十年ぶりのことだろう。
 自分の驕りを感じながら、浅野はいっそさばさばと負けを認めた。
「郁を嫁に迎えてくださるか?」
「よろこんで」
 ぼそりと答える男に、浅野はひとつ難関を抜けたことを感じて深い溜め息をついたのだ。


 三日後の吉日に、郁は、昇紘と名乗る男を婿に迎えることになった。


 そうして、昇紘の婿入りの日が訪れた。


 浅野は最後にして最大の難問を胸に抱えつつ、娘としてそだててきた息子が婿を迎えるさまを見守っていた。
 場所は、浅野の家の奥座敷である。
 一段高くしつられられている上座に、昇紘と郁の二人が座り、下座では既に酒宴が始まっていた。
 昇紘側の知人たち、それに浅野の親族知人が入り乱れての宴席は、羽目を外した、にぎやかで、朗らかなものだった。
 ふと息苦しさを覚えた浅野が庭の障子を開け放つ。
 月の冴えた光が宴席を照らし出した。それは、同時に、昇紘の知人たちの正体を暴くものでもあった。
 浅野の瞳が大きく見開かれる。
 それは、影だった。
 うねうねとのたくる人ならざるものの、影が、いくつもいくつも蠢いている。
 それらに気づいた者達が、ひとりふたりと、息を詰め、その場に凍りつく。
 やがて、楽しいものだった宴席がシンと静まり返り、人と人ならざるものたちとが、息を殺して対峙しあう。
 双方は、身じろぐことさえもしなかった。
 そうして、寝ぼけた鶏が、時ならざる時を告げたとたん、関を切ったように、宴席を狂乱が吹き抜けた。
「魔物だ」
と、光物を抜き放つ、領主の代理で訪れていた侍たち。
「なにを、ひとごときが!」
 逃げるも見せず、侍に向かう魔物――魔神たち。
 しばらくの間、宴席は、戦いの音であふれかえった。

「人ではないのですか?」
「私は、上見山の魔神。怖いか?」
 見つめてくる黒いの瞳には、偽りはかけらも感じられなかった。だから、
「………いいえ」
 臆することもなく、郁は答えたのだ。
「私が婿でもいいのだな?」
「かまいません」
「ならば、問題はない」
 そう言うと、昇紘は、
「煩い」
と、一喝した。
 鋭い響きに、一座はたちまちのうちに静まりかえった。
「上見山の主、昇紘が浅野の娘を嫁に貰い受ける」
 郁の右脇に腕をまわし、立ち上がった昇紘は、
「!! 郁……おまえは」
 そのことに気づいた。
 そう。郁が、実は男だということにである。
「はい?」
 しかし、郁は何に昇紘が驚いたのかわからない。ただ、何も分かってはいないあどけない表情で昇紘を見つめ返すだけだった。
 だから、昇紘は瞬時に悟ったのだ。
 郁は別段自分を騙そうとしたのではないと。それを理解すれば、性別など些細な問題でしかない。自分が郁を好きだということも、郁が自分を婿として迎えることに異論はないということも、わかっている。ならば、何を迷うことがあるだろう。
 一座は、昇紘の迫力に呑まれたように、ただその場に硬直している。
「浅野よ。婿になる話は、なしだ。ただし、娘はもらってゆく」
 そう言うと、
「上見山で宴(うたげ)を仕切りなおす」
 昇紘が言ったのを合図に、一瞬の後、浅野の座敷から、昇紘と郁それに魔物たちは掻き消えたのだ。


 浅野は深い後悔に囚われていた。
 娘が上見山の主にかどわかされたことは、近在はもとより領内に知れ渡ってしまった。高望みをしたからだと言って嘲われることは我慢できる。しかし、自分が娘だと偽ったばかりに、郁は魔物のもとで辛い思いをしているのではないか。それとも、もしや、男だとわかって食い殺されたのではないか。そう考えるだけで、辛くてならなかった。
 しかし、それは、杞憂に終わった。
 事件が起きた数ヵ月後、浅野に一通の手紙が届いたのだ。
 朝目覚めると、枕元に置かれていたそれは、郁からの手紙だった。
 男だったことに対する驚愕はあっても、浅野に対する恨みごとは少しもなく、彼を気遣う内容の手紙だった。
 浅野は、郁がいるだろう上見山を見上げた。
 冬の冷たい空気の中、山は、くっきりと見ることが出来る。
 郁の幸せを願って、浅野は両手を合わせた。




おわり



start 9:55 2002/07/10
up 16:37 2002/08/20
end 10:46 2006/03/21


あとがき
 元ネタは、『魔神と刀鍛治』という日本昔話です。悲恋モノなんですよ〜。どう見ても、魔神と刀鍛治の娘は両思いなんですよ。
 三日三晩で千本の槍だったか刀だったかを打てば娘を嫁にやる! と言っていた刀鍛治のところに娘さんに一目惚れした魔神が人間に化身してやってきて、チャレンジするんですね。なのに、魔神だと知ったために刀鍛治が彼を追い払う。その後、一生娘は結婚せずに終わったという。なんとも、とーちゃん勝手な〜と、私は思っちゃったのです。所詮人外物好きだからな。
 で、オリジナルでチャレンジしてたのですが、ワープロ壊れて、フロッピー読み取れなくなりまして。ず〜っと悔いが残ってたのです。――――――と、まぁ、これは、四年前のあとがきです。
 元々これは、『ヒカ碁』のわやすみネタでアップしていたものですので、少々浅野くんが美化されております。ご了承ください。フォルダを漁ってたら出てきたので、ちょっとだけ手直ししてみたのでした。
 少しでも楽しんでくだされば嬉しいです。
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