不良技師2号さまよりの頂きもの
こちらは、
「いーい天気だ」 うだるように暑かった夏もどうにか終わり、秋風が心地いい。 熱すぎず寒すぎず、一番いい季節だ。 食い物も美味いしな。 当然、野外での一服も、美味い。 俺は、芝生の上に、どっかりと腰を下ろした。 食堂で買ってきた飯の入っている紙袋からサンドイッチやコーヒーを取り出す。 人影のない裏庭の木陰で、俺は昼飯を食っていた。 教練が終わって、俺は、サボりを決め込んだ――わけではない。 タイムリーに昼飯時だっただけだ。 からだを動かした後に、飯。 「ごっそーさん」 手を合わせて、今日の昼飯を食えたことに感謝する。 食べかすを紙袋にまとめて、ちょっと遠くにあるゴミ箱めがけて、投げた。 「ナーイス!」 飯の後の一服と、タバコを咥えた俺だったが、教練で張り切りすぎちまったらしい。疲労と満腹とで、自然、瞼が下りそうになる。 「ま、いっか」 まだ休み時間はある。 俺は、火をつけていないタバコを咥えたまま、睡魔の誘惑に、身をまかせた。 もうそろそろ起きねーと。 伸びをして目を開けた俺は、俺を見下ろしているヤツがいることに気がついた。 ヤツ―――。 ヤツって、ヤツって……。黒いサングラスの奥の瞳の色を、俺は、知っている。 あっ。 「き、岸宮っ?!」 昼寝の気だるさが一気に霧散した。 「いつ帰ってきたんすか?」 飛び起きた俺に、岸宮中将が、 「たった今」 呆れたように答えてよこした。 別バージョンを見たい方は、こちらをポチッと。 |
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